平成26年1月6日
神戸大学長 福田 秀樹
新年明けましておめでとうございます。皆様におかれましては良いお正月を迎えられたことと存じます。
さて、昨年も本学の特色である“国際性”と“統合性”をより強化するために積極的に様々な活動を行ってまいりましたが、昨年1年間における本学の主な動きを振り返ってみたいと思います。
(1) 国際化戦略としての
- 学術交流協定については、リール第三大学 (フランス)、アリストテレス大学 (ギリシャ)、ヤゲウォ大学 (ポーランド) との締結およびオックスフォード大学ハミルトン学長への表敬訪問
- シンポジウムや国際会議については、日?中、日?露、および日?インドネシア学長会議、また神戸大学?京都大学?大阪大学およびベトナム3大学とのベトナム?ハノイシンポジウムの参加、そしてブリュッセルでの国際シンポジウム開催等
- 日本政府?欧州連合合同実施事業「ICI-ECP [Double Degree Project]」に採択
- 日欧連携教育府の設置、若手教員長期海外派遣人数が64名に到達
(2) 研究関連での成果として
- 文部科学省事業については「研究大学強化促進事業」に採択
- 本学の研究グループがノーベル物理学賞「ヒッグス」粒子発見に関する国際研究チームATLAS実験に参画、そして医学研究科清野特命教授が第50回ベルツ賞受賞
(3) 国内における連携については、京都大学?大阪大学?神戸大学の3大学問協力協定、および神戸市と三木市との包括連携協定の締結
(4) 式典行事については、海事科学部創立10周年記念式典、第8回ホームカミングディの開催等様々な活動を推進
このようなトピックスの中で、文部科学省事業「研究大学強化促進事業」について少し述べたいと思います。本事業は、国内の大学や研究機関における研究力を促進し、世界水準の優れた研究活動を行う大学群の増強を図ることを目的として設置されました。研究大学の選定は、文部科学省が所管するすべての国公私立大学や研究機関を文部科学省が決めた同一基準で採点し、書類選考とヒアリングの2段階で決定されました。本学は、過去の歴史的経緯や研究実繍から「強み?弱み」を詳細に分析?明示し、新たな研究力の強化方針を盛り込んだ「文理融合型研究総合大学」の実現を目指した構想を練り上げた結果、採択されるに至りました。
本事業は、10年間の期限となっていますが5年後に再評価が実施され採択大学の入れ替えも可能ですので厳しい大学問の競争が既に始まっています。
また、文部科学省では、教育研究組織の再編など国立大学の機能強化に向けた改革やミッションの再定義で明らかになった強みや特色を生かした改革を強く求めており、本学も検討を続けております。
しかしながら、このような厳しい環境下においても、一層の強いチャレンジ精神で世界最高水準の研究総合大学を目指して頑張っていこうではありませんか。
以上、新年の御挨拶とさせていただきます。