フェルメールもレンブラントも、彼がいなければ存在しなかった?
劇的な明暗表現と革新的リアリズムによってバロック絵画の扉を開き、その後の巨匠たちに大きな影響を与えた革命児、カラヴァッジョ (1571ー1610) の鮮烈な魅力を、血と犯罪に彩られた破滅的生涯とともにたどります。
「カラヴァッジョ?パラドックス」の魅力
傷害や乱闘に明け暮れついには殺人者となり、逃亡の途上で野垂れ死ぬという、美術史上最も俗悪と思われる「呪われた画家」でありながら、その手から生み出された宗教画は、どんな画家の作品にもまして深い聖性を宿し、奇蹟が眼前で起きているかのような感動を呼び起こしてくれます。
一度見たら忘れられない絵ばかり
その徹底した写実主義は、時に生々しすぎる死や殺害の残虐な光景を描き出し、当時から物議を醸しました。宗教画以外にも、美少年をモデルにした群像や聖人像など、一度見たら忘れられない強烈なインパクトのある絵を多数掲載しています。
人間関係や社会状況がわかる多彩なコラム
カラヴァッジョが引き起こした事件をまとめた「トラブル録」や、彼を支えたパトロン、友人たちのエピソードなど、豊富なコラムでこの特異な画家の人間性と、当時のイタリア美術界の状況等をかいまみることができます。
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